南町自由広場特設テント公式サイト

　水戸市の市街の中心には、かつてなにものかが降り立ち、それが去って行ったあとに残された巨大な虚無が、乾いた土ぼこりとともに君臨していた
　その虚無は、駐車でかりそめに埋め尽くされることもあったが、宵闇から曙までの時間だけは、額から血を流してくだを巻く痩せ犬や、月に向かって吠え続ける酔っぱらいたちの領域となっていた
　劇団[月虹舎]は、そうした呪いの地にもいく度となく黄色テントを立ち上げてきた。虚無を恐れる者はいなかったが、時にその呪いに屈することもあった
　いつの間にか虚無は消え去った。虚無は微かな痕跡さえ残さなかった。しかし、新月を引き連れて太陽が沈む夜は油断なくあられよ。今でさえも、怒号と嬌声を出囃子にしてまぼろしのテントが立ち上がり、黒い翼をはばたかせる者たちに挑みかかっているのが目撃されているという

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最新更新
19-07-12

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日付	題名	脚本	演出	会場
15-11-02 15-11-07 (06日は中止)	マーマレードシンドローム	森島永年	OSOME	南町自由広場特設テント(水戸市)
09-11-06 09-11-07	窓硝子の花	森島永年	OSOME	南町自由広場特設テント(水戸市)